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【滞在219日目】気分の良かった出来事

今日は、久々に気分の良い仕事ができた日でした。
ちょっと長くなりますが、仕事内容の紹介もかねて書きます。

我々の働く工場には、ブラジル人も結構います。
彼らはオージーに負けず劣らず、陽気でおしゃべり好きです。

その中で、とある若いブラジル人の男が、元々は別のフロアで
働いていたのが、頻繁に我々のフロアに回されるようになりました。
(理由は…僕の勝手な推測ですが、仕事をしなさすぎて元のフロアで
 持て余されたせいじゃないか、と思っています。)

彼もやはりおしゃべり好きで、近くの人にとにかく話しかけます。
最初に来た頃も、こちらの忙しさなどお構いなしに、やたらと
僕にも話しかけてきていたので、正直「何だコイツは!?」と
思っていました。しかも、よく話もしてないのに馴れ馴れしく肩を
叩いてきたりして、ウザいヤツ、としか思ってませんでした。

彼が前に一度、僕と同じポジションに回されてきたことがあったの
ですが、そのときもあまりにも手が遅く、しゃべってばかりいて、
スーパーバイザーが見かねたのかすぐ他のポジションに移されて
しまった記憶があります。

少なくとも我々のフロアでは、まともに働く人なら大抵自分の
定位置となるポジションを持っていて、その日の状況によって
スーパーバイザーの判断で他のポジションに回されることは
あっても、ある程度は一定しているのが基本です。
しかし、彼は特に定位置となるような自分のポジションを持たず、
正直ここでも持て余されているな、というのが僕の印象でした。

その彼が、昨日・今日と再び僕と同じポジションに回ってきました。

僕のポジションの仕事内容としては、

 1.巨大な桶に入った状態でフロアに運び込まれる肉を、
   ドライアイスを入れて温度を低く保ちながら
   ミンチにするマシン用の車輪つきの小さなタブに手作業で移す作業
   →「フッキング」と呼ばれています。

 2.1.のタブをマシンにセットし、肉を挽き、パッケージ用に
   ミンチを一定量ずつ繰り出すマシンに投入する作業
   →「グラインダ」と呼ばれています。

さらに、そのミンチの種類は3種類あります。

 ・赤身がほとんどで単価の高い「エクストラ」1パック500g
 ・中間の「プレミアム」1パック1kg
 ・脂肪が多く、単価も安い「レギュラー」1パック2kg

最近はほとんどこの単価の高い順に朝から生産が進行し、
一つの種類のミンチが終わったら同じラインで次の種類のミンチを
生産、という流れでやっています。
朝6時にエクストラから始まり、だいたい11時前後までにプレミアムが
終了、残りの時間で一番多いレギュラー、という流れです。
レギュラーは単価が安くて1パックあたりの量も多く、ラインが肉を
消費する速度が早いので、レギュラーが始まると僕のポジションは途端に
忙しくなります。「エクストラ」と「プレミアム」は進行が遅いので、
「フッキング」と「グラインダ」を僕一人でもこなせますが、
レギュラーになるとそれぞれ一人ずついないと回せなくなるのです。

しかも、ラインが肉を消費する速度以上のペースで「フッキング」を
こなさないと、僕らのせいでラインを止めてしまうことになるので、
ミンチラインの最上流工程である「フッキング」は、単純作業ながらも
結構重要なポジションなのです。
ただ、「グラインダ」は肉の状態や生産の進行状況などを見ながら
多方面に気を配らなくてはいけないので、より仕事に慣れている方が
「グラインダ」をやり、「フッキング」は速ささえ気にしなければ
初心者にもできる仕事、ということになっているようです。

昨日、ブラジル人の彼が僕のポジションに来たのは、忙しいレギュラーを
生産し始めたときのことでした。
昨日もエクストラとプレミアムは僕一人でこなしましたが、忙しい
レギュラーが始まったので、スーパーバイザーが彼を回したようでした。

しかし、ラインの流れる速度などお構いなしに、鼻歌交じりでタラタラと
マイペースに「フッキング」をする彼。また、肉が入っていたポリ袋は
ゴミ袋に入れ、自分達で片付けなければならないので、ゴミ袋の交換も
こまめにしないといけませんが、自分でやってくれと言っても交換せずに
ゴミ袋を溢れたままにしている始末。

ただ、手が遅いのは初心者のうちは仕方がないので、こちらも
「フッキング」のヘルプに回り、「グラインダ」と一人二役で大忙し。

にも関わらず、たまたまハート型の肉の塊を見つけて自分の胸に当て、
にへらーっとこちらを見て笑っている有様。さすがに
オマエは小学生かっ!!と、
内心キレかかってました。

というのが昨日。夕方には、僕も疲れきって、彼に何も言えなくなって
いました。ただ、退勤後にはちょっとイライラしすぎたかなぁと、
反省した部分もあります。
そして今朝、いつものように出勤したら、今日も彼が「フッキング」担当。
でも、それ程忙しくないエクストラ、プレミアムの間もずっと
2人体制になるようだったので、その間に仕事の要領をまったくの新人に
教えるつもりで教えておこうと思い、自分の中でシフトチェンジしました。

こちらのフロアに来てしばらく経つのに、ミンチが3種類あることさえ
よく分かっていなかったので、まずはそこから教えます。
そして、自分の仕事をこなす傍らで彼の仕事を見て、よくない時は指摘する。
ドライアイスの入れ方や一つのタブに入れる肉の量とかを、徹底的に。
指摘するときには必ず理由を教えて納得させ、自分でも実際にやってみせる。
渡豪以来封印していた「上司モード」が発動していた時間でした(笑)

そうしていると彼も「これでいいか」と毎回しつこいくらい訊いてくる
ようになります。目で訴えてくるときも多いので、うなずいてあげたり、
ジェスチャで示してあげたり、とにかく無視せず、付き合います。
覚えはあまりよくないものの、素直に受け入れようとしてくれたところは、
いい部分だと思ったので。

そうして、少し信頼関係ができてきたかな、というところで、
最も忙しくなるレギュラーが始まる直前に、彼にこう言いました。

「レギュラーはエクストラとプレミアムよりずっと速いから、
 君ももっと速く、素早くフッキングしないといけないんだよ」
(You have to do hooking more fast and quick,
because regular is very faster than extra and premium.)

そうしたら、です。

何が彼をその気にさせたのか、昨日のタラタラぶりが嘘のように、
今日のレギュラーの生産時はめちゃくちゃ張り切って動き出しました。

昨日はどんなに言っても聞かなかったのに。

始めのうちはいかにも「意識して速く動いてます!」的な動き方で、
可笑しかったくらいです。
元々身体能力的には優れる、彼らブラジル人のこと。
昨日の3~4倍のペースはあったんじゃないでしょうか。
仕事の要領は午前中にある程度理解してくれたようだったので、
多少の雑さには目をつぶりつつ、僕はその豹変ぶりに驚いていました。

でも、さすがにそのハイペースで疲れたのか、午後2時くらいには
動きが悪くなっていたので、僕のしていた「グラインダ」のやり方を
簡単に教えて、僕とポジションを交代しました。
今日の生産ノルマが終了した時には、彼と僕とでハイタッチして
「フィニーッシュ!」。そのときの彼の満足気な表情といったら。

スーパーバイザーも、今日の彼の仕事ぶりには喜んでいたようで、
彼の帰り際、実に嬉しそうに彼と話していましたねぇ。
僕からも彼には Today, You ware (did) very good job. Keep today's working.
と言ってあげたら、Thank you ! と言って握手してきました。

サッカーワールドカップのとき、特に中南米やアフリカのチームでは
「根が素直で単純な選手たちを、如何にその気にさせるか」が監督の
仕事だという話を何かで見た覚えがありますが、それを実感させられた
出来事でした。その気になったら、とにかくスゴいんですね。

っていうか、自分自身、英語環境の中で、たかだか数ヶ月の季節労働の
間に他人に仕事を教えることになるとは、思ってもいませんでしたが。
やっぱりそういう運命なんでしょうかね…。
ホントは他人にアレコレ指図するの、あんまり好きじゃないんですけど…。

まぁ、これで来週からは戦力が一人増えた訳で、それは頼もしいです。
単に「ブラジル人は使えない」みたいな先入観で終わってしまわなくて、
ホント良かったと思います。

どうか彼がこれからも、今日のように働いてくれますように。
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■ Comment

すごいっ!

ヤメさんは日本にいた時もとても素晴らしい上司だったんですね。
「こいつはダメな奴」と決めつけて上から目線で怒鳴りまくるのは簡単だけど、仕事をやる気にさせる指導の仕方って難しい。信頼関係もつくらなきゃだし。短時間でそれができたなんてすごい!しかも英語で。

ヤメさんは教師に向いてるんじゃないですか?帰国後にいかがでしょう?

No title

ゆかりさん、こんにちは。
教師ですか…考えたことがない訳ではないです。

でも、たぶんやらないと思います。
子どもと関わるのは好きですし、教師という仕事自体はいいなぁと
思いますが、「学校」という、特殊な社会が好きになれません。

例えば1クラス30人~40人もいたら、自分は一人ひとりと
満足に向き合ってあげられないんじゃないかなぁ、と。
僕は仕事で一度に20人近くを指導していた経験がありますが、
1クラスの半分程度の人数でさえ、充分には指導できませんでした。
そうなったときに、大人相手であれば人数が多いからと、事務的に
割り切った対応もできますが、子ども相手にそれはしたくないです。

やるなら、誰かの家庭教師とか、仕事の合間にボランティアとか、
自分が誠実に関われる範囲だけで、僕には充分かな、と思います。
すみません。
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プロフィール

T.Satoh

Author:T.Satoh


Tインフラ系エンジニア。
2年間のオーストラリアワーホリで
海外就労を経験後、日本で再就職。
将来は教育系ソリューションで
新規事業を手掛けてみたい。

※Twitter連携してます。
 ブログ更新履歴は
@ho_okがつぶやきます。

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