環境が極端に変わったということはあるものの、それ以外は何の義務もなく、
他人から感謝され、受け入れられて、それから楽しむことに積極的な
オージーの気質もあって、ホント天国のような日々でした。
そんな日々にもお別れして、さぁ、明日は再び見知らぬ土地へと向かいます。
ワクワクしますね。僕はいつも引っ越した直後とかの、新しい生活を徐々に
組み立てていく感じがすごく好きでした。今もそんな気持ちです。
言語環境が変わって改めて感じたのは、
「人と人とでコミュニケーションが成立するのは、実はすごいこと」だと
いうこと。特に自分が英語学習中で、しかも小学校で子どもたちが言語を
学ぶ過程についても目の当たりにしたので、ネイティブ言語に関して言えば
胎児の頃から音を聞いているだけで話せるようになるということが、
恐ろしささえ感じるような、ものすごい奇跡に思えました。
誰に教えられたのでもなく、自然に意味を理解して、言葉を使うようになる。
相手の使った言葉を聞き取って、相手のことを理解する。
当たり前のことですが、これはやはりすごいことなんですよね。
正直に言うと、日本にいた間、僕は他人とのコミュニケーションを
うっとおしいと思ったこともありました。
仕事や仕事以外の人間関係の中で、いつも自分だけが全てを理解し、
一方的に譲歩することを迫られているかのような錯覚があったと思います。
自分だけがいつも損をしているかのような、ネガティブな気持ちです。
もし自分が理解できない、分からないと言ってしまえれば、その程度で
済んでしまう話なのに、と。なぜいつも自分なのか、と。
でも、英語環境では、今は理解できない方がデフォルトです。頑張って
英語の話に耳と頭を傾けて、ようやく一部を理解できるような状態。
だから、通じたときや理解できたときを、とても嬉しく感じられます。
嬉しく感じられていること自体が、また嬉しい。
同じ民族、同じ言葉、同じ価値観…日本では、他人と同じことが
「当たり前」すぎて、違うところが妙に目立ってしまう国ですよね。
それが減点法的なネガティブ思考に結びつきやすいんでしょう。
でも、移民国家でそんなことはやってられない訳で。
自分と違う他人を、違うままに受け入れる風土があって、それが自分には
とても心地よく感じられます。
この空気の中でなら、他人と関わりあうことに前向きに生きていける
かもしれないなと、思い始めています。
そういう訳で、今は新たな土地でどんな体験ができるのか、そして
どんな出会いがあるのか、とても楽しみです。
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